たまにしか書かない詩人のように 

詩のようなもの、これらの恥ずかしい日常に。  恐怖に目覚めたら嗤うがいい辛くなったら感性の目覚めを喜べ、羽を手に宿命の鍵を拭け

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この詩人ー野澤 一

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 灰

灰を食べましたるかな
灰よ
食べてもお腹をこはしはしないかな
粉の如きものなれども
心に泌みてなつかしいものなれば
われ 灰を食べましたるかな

しびれのいほりにありて
ウパニイの火をたく時
この世の切なる思ひに
灰を舌に乗せ
やがて 寒々と呑み下しますのなり
このいのちの淋しさをまぎらはすこの灰は
よくあたたかきわが胃の中を
下り行くなり

しづかに古(いにしへ)の休息(いこひ)を求め
山椒の木を薪となして
炉辺に坐れば
われに糧のありやなしや
なつかし この世の限り
この灰は
よくあたたかきわが胃をめぐり めぐりて
くだりゆくなり

野澤 一(ノザワ ハジメ)
1904(明治37)年生まれ。24 歳のとき、四尾連湖で生活するために法政大学を中途退学。5 年近くの独居生活を経て東京に戻り、湖畔在住中に書きためた詩約200 篇をまとめ『木葉童子詩経』と題し自費出版。1945(昭和20)年、終戦をみることなく41 歳の若さで病没。

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